代数学

五次方程式は解けない?

概要 数学のネタで、「五次方程式は解けない」というものがある。 しかしみたいなのはという解を導き出すことができるため、「という五次方程式は解くことができる」ということで正しくないのである。 なぜ「五次方程式は解けない」みたいなことが言われるの…

整数係数の逆行列

問題 をすべての成分が整数の次正方行列とする。このとき次の2つが同値であることを示せ。 行列式が±1である 逆行列が存在して、逆行列のすべての成分が整数である 解答 1⇒2 行列式が0でないので正則。よって逆行列は存在する。 余因子行列を利用する。 次正…

代数学の基本定理

???「真実はいつもひとつって言うけど、2次方程式の解は2つあるじゃん」 概要 代数学の基本定理の証明します。ここでは 複素解析を使った証明を2つほど紹介します。 主張 とする。を複素数係数の次多項式とする。つまり $$f(z)=a_nz^n+a_{n-1}z^{n-1}+\cd…

準同型定理(第一同型定理)

代数をやっている人にとっての呼吸器官と言われている準同型定理の解説をしようと思います。 ※ここで説明するのは群についての準同型定理であって、環にとっての準同型定理はまた別にあります。 目次 群の定義 群の例 群の性質 部分群 部分群の例 正規部分群…

有限表現可能について

前提 群論についての基本的なこと(群、部分群、準同型など)を知っていればOK ここでは、有限表現可能が"何をしようとしているのか"について説明するのが主な目的であり、その過程で有限生成にも軽く触れようと思っている。 生成とは を群としたとき、を任…