2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

線形写像に対応する内積

前提 ベクトル空間と内積に関する問題であるため、以下の記事を場合に応じて参照してみると良いかもしれない。 shakayami-math.hatenablog.com shakayami-math.hatenablog.com 問題 に対して内積を定める。このとき、任意のという線形写像に対して、あるが存…

内積からなる行列が正則となる

前提 この記事を見るにあたっては、線形代数のベクトル空間や内積の知識が要求される。よって以下の記事を適当に参照すればいいだろう。 shakayami-math.hatenablog.com shakayami-math.hatenablog.com 問題 を有限次元ベクトル空間として、とする。このとき…

次元が同じなら同型

概要 ベクトル空間が同型であるとは、線形写像であってかつ全単射写像であるもの(=同型写像)が存在することをいう。群の場合は位数が同じでも同型とは限らないが、*1ベクトル空間の場合では話はもっと単純になり、次元が同じであることが同型であることの…

三角関数の直交性とフーリエ級数

概要 を上で定義された連続関数とする。この関数を三角関数の無限和で表すことができた場合、以下のような形になるはずだ。 $$f(x)=\frac{a_0}{2}+\sum_{n=1}^{\infty}\left[a_n\cos{(nx)}+b_n\sin{(nx)}\right]$$ ここでなぜをで割っているかについては、読…

対数微分法

概要 対数微分法とは、の導関数を求めるときに、の微分を経由して求める方法である。 例題 例えば、次の関数を微分することを考える。 $$f(x)=x^x$$ これを微分する前に、自然対数をかけたものの微分を考えてみる。 $$\log{f(x)}=x\log{x}$$ より、 $$\frac{…

パーセバルの定理

概要 パーセバルの定理とは、もとの関数のフーリエ級数と、積分の間に成り立つ等式のことである。 2018年8月7日追記:以下の記事も参照 shakayami-math.hatenablog.com 主張 を上で定義された連続関数とする。このとき、 のフーリエ級数展開が次のような式で…

ベータ関数

ベータ積分は積分を使うことで計算できる関数であり階乗を使った形で表すこともできる。そこまでは高校数学の範囲内でも示すことができるが、もしベータ積分の定義域を無理やり実数の場合に拡張したらどうなるかをガンマ関数の話と合わせて書いた。

連続と一様連続

概要 関数が区間上のすべての点で連続であるとは、以下の条件を満たしていることと言える。 $$\forall \epsilon\gt 0,x\in I, \exists \delta(\epsilon,x),\mathrm{s.t.}|x-y|\lt \delta(x,\epsilon)\Rightarrow |f(x)-f(y)|\lt \epsilon $$ 一方、一様連続…

次元定理

概要 次元定理とは、線形空間の核と像、次元にまつわる等式である。以下の記事も場合に応じて参照すればいいだろう。 shakayami-math.hatenablog.com 主張 を有限次元ベクトル空間として、を線形写像とする。このとき、次の等式が成立する。 $$\dim \mathrm{…